主要目次】 序 第一章 明代の福建における魚課について 一 明初における魚課と河泊所〔「閘辧魚課」とは何か/河泊所の設置〕 二 弘治年間における魚課改革 三 魚課の徴収をめぐって〔魚課と澳甲制/魚課と里甲制〕 第二章 福建巡撫許孚遠の謀略――豊臣秀吉の「征明」をめぐって―― 一 許孚遠の「請計処倭酋疏」〔史世用・許豫の派遣と日本情報/許孚遠の反封貢論と対日方略〕 二 明朝中央政府の反応〔封貢中止と「請計処倭酋疏」/首輔王錫爵・兵部尚書石星の反応〕 三 許孚遠の「回文」と「檄文」 第三章 裁かれた海賊たち――祁彪佳・倭寇・澳例―― 一 イメージ/トラウマとしての倭寇 二 汪康謡の裁きと海賊たち〔汪康謡と海賊案件/海賊の再生産と汪康謡の裁きかた〕 三 祁彪佳の裁きと海賊たち〔祁彪佳と『莆陽讞牘』/海賊の再生産――「被擄」から「従賊」へ/海賊の裁きかた――「被擄」と「従賊」との差異――〕 四 祁彪佳の裁きと沿海地域社会〔海賊と地域性――族的戦略としての海賊――/澳例と沿海地域社会〕 第四章 清代前期の福建汀州府社会と図頼事件――王廷掄『臨汀考言』の世界―― 一 王廷掄『臨汀考言』と「澆漓之習俗」 二 「藉命居奇」「図頼之計」――汀州府の図頼事件―― 三 図頼はどのように裁かれたのか 第五章 乾隆年間の福建寧化県における長関抗租について――新史料二種の紹介を中心に―― 一 従来の長関史料と研究史 二 謝氏家廟の「寧邑奸佃長関蔽租碑記」 三 謝氏族譜に見える長関史料 第六章 土地革命と郷族――江西南部・福建西部地区について―― 一 土地法と公田 二 土地革命の実践と郷族 第七章 一九五〇年期福建の土地改革と公地・公田 一 福建における土地改革の概況 二 土地改革前の土地所有状況と公地・公田 三 公地・公田の徴収をめぐって 附 篇 万暦封倭考――封貢問題と九卿・科道会議―― 一 封貢問題の経緯 二 万暦二十二年三月の九卿・科道会議 三 万暦二十二年四月の九卿・科道会議と諸龍光疑獄事件〔四月二十八日の九卿・科道会議/諸龍光疑獄 事件〕 四 万暦二十二年五月における封貢中止の決定 五 封倭の決定と冊封使の派遣 六 万暦二十四年における封貢問題の再燃 七 万暦二十四年五月の九卿・科道会議〔九卿・科道会議開催の決定/五月八日の九卿・科道会議〕 あとがき 索 引〔事項・人名〕 |