内容紹介 中国農村社会から広まった鎮魂祭祀のための演劇である「目連戯」に注目し,歴史的・地理的関連からその成立と展開を詳細に分析する.中国全土で12世紀以降,変遷しながら現在に伝承され伝播してきたテキストや上演記録を,長年にわたるフィールドワークによって収拾して体系化した一連の中国演劇史研究の集大成.写真430点. 主要目次 序 章 中国演劇史における鎮魂演劇の地位 第一章 目連戯原本の探究――閩本 第二章 江南目連戯テキストの系統分化――古本・準古本・京本 第三章 郷村古層目連戯――古本I:贛本 第四章 郷村古層目連戯――古本II:徽本 第五章 郷村新層目連戯――準古本I:池本 第六章 郷村新層目連戯――準古本II:呉本 第七章 郷村新層目連戯――準古本III:浙本 第八章(上)宗族系目連戯――京本I:鄭本 第八章(下)宗族系目連戯の継受――京本II:湘本・川本 第九章(上)市場地目連戯の展開――花目連の挿演 第九章(下)市場目連戯の展開――連台本の加演 第十章 目連戯の伝播と劇場演出――折子戯 結 章 中国鎮魂演劇の体系 余 論 宮廷劇『勧善金科』 あとがき 索引 英文目次 |